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蟹は甲羅に似せて穴を掘る

表現の不自由展「条件を整え再開目指したい」 大村知事
9/25(水) 朝日新聞デジタル

再開するのであれば、二度と中止は許されない。大村知事には是非とも意志を貫いてもらいたい。

さて、ここでも「昭和天皇陛下のお写真を焼損している映像のどこに芸術性があると言うのか」などというコメントがみられる。

作品が制作された経緯や作者の意図を全く知ろうともせずに「天皇の写真を燃やす映像らしい」という伝聞情報だけで、この類の主張をしている人間が多すぎる。

かつて天皇をモチーフにしたコラージュ作品が展示中止に追い込まれ、それが掲載された図録が行政側によって実際に焼却された事件のことを知っていれば、天皇の写真を燃やすことで反天皇イデオロギーを表現したような短絡的な作品ではないことが分かるはずだ。

天皇を崇拝するのもそれを表現するのも個人の自由だが、議論は事実に基づいて行うべきだろう。

彼らの大半はこれらの経緯はおろか、作品の作者である大浦信行氏や、事件の発端となった作品である『遠近を抱えて』のことも知らない。だからこそメディアでの露出度が高く名前を知っている津田大介氏のみを槍玉に上げ、「反天皇」という自らが理解可能な単純な構図に落とし込んで批判するしか能がない。そんな人々が群がり、無知に基づいて他者の表現行為を奪おうとしているのだ。

「多くの人が不快に思う作品を、税金を使って展示するのはアウト」といったコメントも、相変わらず見受けられる。

なぜ国や自治体がこうした展覧会に税金を使うかといえば、芸術文化を振興するためだろう。少なくとも建前上は。

だが多くの人が不快に感じない表現ばかりを追求すれば、芸術は死んでいく運命にある。芸術文化の振興という目的とは対極にある、自殺行為である。
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コメント

コメント(6)
No title
表現の不自由展に対しての相も変わらずの一面的な視点に陥った批判コメントを見ていると、再開するにしても今よりもっとひどい状況になるんじゃないかと不安です。
この人たちは、自分たちが言っていることが芸術や文化を壊していくことだという自覚もなく、考えることも学ぶこともしない。こういう偏った正義感が行き着く先が見えているとも思えない。
確信犯的な権力側ではないところに絶望感を抱いてしまいます。
もし不自由展が再開したら観にいくつもりです。

Kiyory

2019/09/26 22:40 URL 編集返信
Re: きよりさん
予想される危険を申告しなかった「手続き上の不備」を理由に文科省が補助金不交付を決めたそうですが、韓国へのホワイト国除外措置が貿易に関する安全保障上の理由とされているのと同様、かなり苦し紛れにひねり出した建前であることは明らかです。
こんな無理筋を平然と通そうとしてくるのも、今の政権と社会だからでしょう。

Jinne Lou

2019/09/27 10:00 URL 編集返信
No title
補助金を交付しないというのも酷い話です。なにそれ今更。

ゆまりん

2019/09/28 11:02 URL 編集返信
No title
もはや戦後ではない。
そうです、今や戦前です。

…という感想しかこの一件からは思い当たりません。意外と?良い人だった大村さんにちょつとがんばってもらいたい。

亀井A子

2019/09/28 19:10 URL 編集返信
Jinne Lou
Re: ゆまりんさん
こういう理屈がまかり通るなら、気に入らない企画は妨害して中止に追い込めば、政府の補助金支給も中止させられることになります。
嫌がらせによる中止の可能性まで事前審査の対象になるなら、嫌がらせを受けるような企画に補助金は出ないことになり、政府は表現を抑圧する側に加担することになるでしょう。今回の措置は明らかに憲法違反だと思います。

Jinne Lou

2019/09/29 04:17 URL 編集返信
Jinne Lou
Re: 亀井A子さん
まさに戦前を思わせる事態です。
国を提訴するとのことなので、ぜひとも最高裁まで争って違憲判決を勝ち取ってもらいたいですね。

Jinne Lou

2019/09/29 04:19 URL 編集返信
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