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バンキー・グリーンのラテン化計画

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「夏と言えばラテンジャズ!」という安直な発想に思われるかもしれませんが、全くその通りです。
しかしトボけたジャケを見ても分かるように、正統派ラテンジャズってよりは、ハードバップの側からラテンにちょっかいを出してやろうってな感じの軽いノリ。その名も『バンキー・グリーンのラテン化計画』。Latinizationを「ラテン化計画」と訳した邦題がうまい。この作品を日本に紹介した音楽ライターの原田和典氏による仕業。

バンキー・グリーンはとくにラテン系のミュージシャンというわけではなく、生粋のアメリカ人ジャズマン。60~70年代にかけてそれなりに活躍したB級アルトサックス奏者といったところで、ご多分に漏れずチャーリー・パーカーに触発されてサックスを始めたとのこと。とくにエラくもなけりゃ有名なわけでもない。しかしそれで片付けてしまうには惜しい個性の持ち主でもある。凡百のパーカー派アルト奏者と比較しても、その音色は際立ってます。それがここでは「ラテン」という格好の素材を得て、より増幅された強烈な個性をぶちまけている。ソウルコーラスグループのザ・デルズの参加も得て、ラテン化計画は快調に発進するのでした。

「(従来のラテンジャズでは)ソロイストはストレートなジャズを演奏するのが普通だった。でもボクは、ここではラテンの伴奏に乗せて、まるでティンバレス奏者がソロを演じるようにアルトでメロディをプレイしたんだよ」とグリーン自ら語るように、ここでの彼のアルトソロはジャズの語法を完全に脱してラテンそのもの。2曲目〈Feeling Good〉の3分10秒あたりから始まるソロのくどさ。これがたまらん。コンガ、ボンゴ、ギロ、ティンバレスなどのパーカッション陣、ラテン訛り丸出しのピアノ、泥臭いコーラスと一体となってもう実にテキーラでアミーゴでマグニフィコなのですよ。

3曲目〈How's Your Mambo?〉。「君のマンボはどうだい?」というタイトルだけで思わずニヤリとしてしまうが、これまた熱気ムンムン(死語)のいなせなお祭り的サルサ。http://x5.nobody.jp/bin/ll?062899800.gif
そして大好きな6曲目〈Guajira Con CHA-CHA-CHA〉。「チャチャチャを踊る農夫」といった意味か。えもいわれぬ気だるいリズムに、眠たそうなコーラス隊が絡む。よく分らんが「オーイ ガウステッ グァヒーラ コン チャチャーチャッ」と聞こえる。いかにもラテンを感じさせる、なんとも哀愁漂うメロディー。そして終わりそうで終わらない、しつこいくらい繰り返されるエンディングが笑わせてくれます。



アミーゴ度   ★★★★☆
フィエスタ度  ★★★★★
お祭りマンボ度 ★★★★★

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コメント

コメント(2)
No title
暑い夏はラテンのリズムに乗ってぶっ飛ばす。
熱い音楽に暑い夏これはもう最高の組み合わせ。
またコレクションの増える予感!!

いのうえ

2008/07/30 21:55 URL 編集返信
No title
クールなボサノバもいいけど、暑苦しいラテンジャズで猛暑を存分に味わうのもまた乙なものです。是非コレクションに加えてください。

Jinne Lou

2008/07/31 01:26 URL 編集返信
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