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Curtis Fuller with Red Garland

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プレスティッジというレーベルには、埋もれた名盤がまだけっこうあるようだ。カーティス・フラーは大好きなトロンボーン奏者。ほとんどのアルバムを持っているつもりだったが、この作品はつい昨年まで知らなかった。数年前に日本盤も出たことがあるようだがすでに廃盤になっており、わずかな輸入盤以外はほとんど出回っていない。ハードバップとしては何の変哲もない内容のためか、フラーの名だたる諸作に隠れて、紹介されることはほとんどない。こういう何でもないジャズを、無性に聴きたくなる気分の時がある。

サイドを務めるレッド・ガーランドも、ここで何回か紹介しているように大好きなピアニストの一人だ。楽器は違えど、フラーと似た感覚の歌心を持っているんじゃないか。
収録されている6曲は、いずれも6、7分と若干長めの演奏。中でも〈Stormy Weather〉が断然いい。この曲は、ガーランドも自分のトリオ作品で取り上げたことがあった。ここではフラーの実にゆったりとしたトロンボーンが主役。このゆったり感は、フラーでなければ出せない味わいだろう。トロンボーンで同じバラードをやるにしても、たとえばJ.J.ジョンソンやカイ・ウィンディングならもっと洒脱な技巧を凝らすだろうし、あるいはベニー・グリーンあたりならもっさりと野暮ったい感じに吹くだろう。フラーの演奏には、そのどちらでもない中庸の美がある。ギタリストで言えば、ケニー・バレルと同じタイプか。高度な技術に裏打ちされながら、それが前面に出過ぎないのがいい。

こういう音楽を、あれこれ説明するのも野暮だ。何も考えずに浸りたい。


しみじみ度★★★☆☆ 朴訥度★★★★☆ 地味度★★★★☆


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コメント

コメント(4)
No title
試聴版はイライラするだけなので、You Tubeにあるかと探してみましたが、残念ながら出てきませんでした。でも、その際、レッド・ガーランドにたくさん出会えました。以前こちらの変な洒落以来、レッドガーランドのピアノが気に入っています。Stormy Weatherはどこか西部劇の味がするんですよね~。

gru**y_c*cli*t49

2010/09/07 14:30 URL 編集返信
No title
わざわざ探してくれてありがとうございます。ガーランド、たしかにいろいろありますね。
今は〈September in The Rain〉が聴きたい気分。http://www.youtube.com/watch?v=GBLQMPtgGbU&feature=related
今日あたり、ひと雨来そうですしね。ポール・チェンバースのギコギコ言うベース・ソロはいまだに好きになれませんが…。

自分はStormy Weatherを携帯の着メロにしています。

Jinne Lou

2010/09/08 01:57 URL 編集返信
No title
着メロ? もともとStormy weather はお好きでしたか?では私も1曲。こちらもベースはポール・チェンバースのようですが、ガーランドが軽快に弾んでいます。http://www.youtube.com/watch?v=hHOBpFXyvYo&feature=related
http://www.jazzstandards.com/compositions-2/almostlikebeinginlove.htm

gru**y_c*cli*t49

2010/09/08 21:54 URL 編集返信
No title
このAllmost~も、ガーランドの演奏のなかでは十指には入りますね。Stormyも彼の演奏で好きになった曲です。
チェンバースは普通に伴奏したりピチカートでソロを取る分には名手だと思うんですが、アルコ(弓弾き)のソロはノコギリの音みたいで好きになれません。

Jinne Lou

2010/09/10 23:37 URL 編集返信
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