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人よりモノに向き合うことを教える教育


本当にくだらないなあと思う。

国家への忠誠度が不十分な学校があることをメディアが権力に成り替わってあげつらい、学校独自の自由かつ適法な運用が「見直し」を余儀なくされるという構図。
こういう新聞って、他の「先進国」にあるんだろうか。
独裁国家では普通にありそうな話だが。

人と向き合うことをやめ、旗と向き合えと教える教育。
人よりもモノを敬えと教える教育。
これはもう喜劇だ。

戦前の学校では、「御真影」を運ぶ際の姿勢に問題があったとして罷免された校長がいたそうだ。
「御真影」が火事で焼けた責任を取って、割腹自殺した校長も複数いたと聞く。

喜劇が行きつく先は、そんな悲劇だろう。


「(国旗国歌法)法制化に伴い、学校教育における国旗・国歌の指導に関する取り扱いを変えるものではない」(小渕恵三総理大臣)
「法制化は学習指導要領に基づく学校におけるこれまでの国旗・国歌の指導に関する取り扱いを変えるものではない」(有馬朗人文部大臣)
「式典等において起立する自由もあれば起立しない自由もあろうかと思う。また斉唱する自由もあれば斉唱しない自由もあろうかと思う。この法制化はそれを画一的にしようというわけではない」(野中弘務官房長官)

※肩書はいずれも当時


最初は、「日の丸」を国旗、「君が代」を国歌として定めるという、ただそれだけの話だった。
だがその後、式典で「君が代」を起立して歌わない教員が懲戒を受ける時代はすぐに訪れた。
最近では、学習指導要領の及ばない大学でも、「日の丸」を掲げ「君が代」を歌えという圧力がかかるようになった。
そして今は、式典で生徒が旗に向き合わない学校は、メディアのやり玉に上げられる時代である。
いつの間にか、ここまで来たのだ。


対面式の卒業式を維持しながら、国旗に背を向けて国歌を歌わずに済む方法がある。
国旗掲揚も、国歌斉唱もやめることだ。
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コメント

コメント(13)
No title
ええっ……、びっくり……、
こんなこと、おもったこともなかったし、文句も聞いたことないです……。

ゆまりん

2016/03/21 10:22 URL 編集返信
No title
私はこの手の事件に関しては「どっちもどっち」という感想しか出ません。
意地悪な姑の如く、国旗と国歌についてチクチクと注文しなければ育たない愛国心とやらは本物なのかと右寄りの者に問いたいです。
他方で、国歌斉唱時の起立拒否や伴奏拒否する左寄りの者には、その程度で揺らぐ信条なのかと問いたいのです。

k-k-kentaro

2016/03/21 16:56 URL 編集返信
No title
喜劇が行きつく先の悲劇…。校長の自殺まであったのですね。

本当に、馬鹿じゃないかと思います。「国旗を軽視していないか」という外部からの声に反応するなど。全く異常です。
一体何のための誰のための卒業式かと思います。
国旗国歌法では「第1条 国旗は、日章旗とする。第2条 国歌は、君が代とする。」と書かれているのみ。

ここまで来てしまったのですね…

alf's mom

2016/03/21 23:26 URL 編集返信
No title
> ゆまりんさん

大半の人が当たり前に受け入れていて違和感など持たなかったと思いますが、「数本の電話」の主がどんな人物なのか気になります。

Jinne Lou

2016/03/22 02:56 URL 編集返信
No title
> k-k-kentaroさん

こういうことをやっていても、生徒は面従腹背を覚えるだけでしょう。
信念を外形的な行為と不可分一体なものとして表現できる社会こそが真に自由だと言えるのだと思います。

Jinne Lou

2016/03/22 03:08 URL 編集返信
No title
> 内緒さん

国旗を至上のものとして扱うことで人間と向き合うことをやめざるを得ない光景は、国家主義がいかに人間疎外に結びつくかを象徴的に表していると思いますね。

Jinne Lou

2016/03/22 03:12 URL 編集返信
No title
> alf's momさん

「国旗よりも人間を重視しています」と答えればいいだけだと思います。教育基本法改定からの一連の「改革」が何を志向しているかがよく分かります。

来年は息子の小学校入学式ですが、こういう馬鹿馬鹿しいことを強いられるなら出席したくないとさえ思いますね。

Jinne Lou

2016/03/22 03:29 URL 編集返信
No title
>信念を外形的な行為と不可分一体なものとして表現できる社会こそが真に自由だと言えるのだと思います。

それには賛同できますが、教師が起立拒否や伴奏拒否することには「大人気ないなあ」という感想しか出てこないのですよ。
そこは形式的・儀礼的なものとして許容すべきで、問題化するのを承知でやるという態度に違和感があります。
まあ、大きく問題化しているのは学校やマスコミなのでしょうけど。
思想信条の表現方法として、他にやり方があるのではと思ってしまうのです。

k-k-kentaro

2016/03/22 07:56 URL 編集返信
No title
たしかに儀礼的なものとして許容していたら問題は表面化はしないでしょうが、それは単に表面化していないだけであって、個人の良心に背く行為を強いられたという問題は厳然として存在しています。拒否するから問題化するというものではないでしょう。
その場はうまくやり過ごして、後から他の場で「本当はやりたくなかったんだ」と主張するのが「大人」なんでしょうか。問題が現に存在する場面で、あたかも何もないかのように振舞うことが大人の態度だとは思いません。

とはいえk-k-kentaroさんが言わんとすることは分かりすぎるほど分かるし、自分がこのように思うのは、仕事の上などでそれとは正反対の言動を重ねていることへの自己嫌悪から来る反動でもあるのですが。

Jinne Lou

2016/03/23 01:40 URL 編集返信
No title
自分は国旗に視線だけ向けて、国歌を完全口パクし、頭の中で「早く終わらないかな~」と思っていた人間だったので、今もたかが儀式という意識が強いです。大人の態度ではないですね。

そんな私と異なり、児童生徒の大半は入学式や卒業式を大事な思い出にするので、周りの大人は右も左も余計な騒ぎを起こすなよとは思うのです。

k-k-kentaro

2016/03/23 19:50 URL 編集返信
No title
私は、むしろそういう騒ぎが起こったほうがいい思い出になったと思います。

Jinne Lou

2016/03/24 00:59 URL 編集返信
No title
最近、野中さんも頑張ってますね。
以前の自民党はなんだか重厚てしたよねー。
今は薄っぺら。
なんでこんなに全体を見回せない政党になっちゃったんだろう。

tou*uhy**uchi*

2016/03/28 23:06 URL 編集返信
No title
お久しぶりですね。
今の薄っぺらな自民党の姿は、そのまま日本社会の変質を表していると思いますね。かつてあった多様さや重厚さが、無味乾燥な単色に染まりつつあるように見えます。

Jinne Lou

2016/03/29 02:08 URL 編集返信
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