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ぼろぼろな象

ゾウの「はな子」死ぬ 69歳 井の頭自然文化園

朝日新聞デジタル 5月26日(木)16時25分配信

2歳で来日したというはな子は、ついに他の象の姿を見た記憶がないまま、あの狭い檻の中で69年の生涯を終えたのだろう。

近所なので自分も子どもを連れて会いに行くたびに心が和んだし、多くの人から愛されはしただろう。
それでも本来は群れで暮らす動物である彼女にとって、そんな一生を強いられたのは幸せなことだったのか。





「ぼろぼろな駝鳥」  高村光太郎


何が面白くて駝鳥を飼ふのだ。

動物園の四坪半のぬかるみの中では、

脚が大股過ぎるぢゃないか。

顎があんまり長過ぎるぢゃないか。

雪の降る国にこれでは羽がぼろぼろ過ぎるぢゃないか。

腹がへるから堅パンも食ふだらうが、

駝鳥の眼は遠くばかりみてゐるぢゃないか。

身も世もない様に燃えてゐるぢゃないか。

瑠璃色の風が今にも吹いて来るのを待ちかまへてゐるぢゃないか。

あの小さな素朴な頭が無辺大の夢で逆まいてゐるぢゃないか。

これはもう駝鳥ぢゃないぢゃないか。

人間よ、

もう止せ、こんな事は。

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コメント

コメント(5)
No title
井の頭公園の近くにお住まいなのですね。
優しい目をして、動作も緩やかな象は、見る人たちの心を和ませたことでしょう。
でも、きっと幸せではなかったと思います。
広い自然の中で仲間と暮らせた方が良かったに決まっています。

ニュースを見ながら、ボロボロになった肌に刻まれた日々を思い
少し悲しくなりました。

alf's mom

2016/05/27 05:48 URL 編集返信
No title
> alf's momさん

はな子はコンクリートの象舎でいつも所在なさげにふらふらと足踏みしていました。広々とした土の上で、他の生き物たちに囲まれて暮らせたらどんなに良かっただろうと思います。
世界の動物園の中でも、象がこんな不自然で孤独な環境を強いられているのはほとんど日本だけのようです。

Jinne Lou

2016/05/28 05:33 URL 編集返信
No title
> 内緒さん

「かわいそうなぞう」の話と比べても、殺されなかったはな子はかわいそうじゃなかったのかと言えば、あまりそんな気がしません。みんなに愛されていたことを強調するのも、人間のエゴでしかないでしょう。

Jinne Lou

2016/05/28 05:43 URL 編集返信
No title
うン……、そうですね、ごめんなさい、……、あたしは動物園って割に好きなんです、ごめんなさい……、ペットショップの猫とかは、見ると心配で可哀想で、泣いてしまうんですけど。

ゆまりん

2016/05/28 09:31 URL 編集返信
No title
自分も動物園自体は好きなんですが、それでもふと哀しくなることがあります。とくにはな子は、なんでこんな狭いところに独りで…という感じが強かったです。連れてこられた当時はそれが許容されていたんでしょうが、現在は海外からの批判が高まりもうあそこで象を飼うことは不可能だとのことで、さもありなんと思います。

Jinne Lou

2016/05/29 04:23 URL 編集返信
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